その4:母音を伴う子音

送信日時 : 2004年 8月 23日 月曜日 21:33

今日は。萩野です。今回は8/21土に実施した子音-特に後ろに母音を伴う子音の発音の注意をまとめます。以下の3点は、単に朗読する時にも当てはまることです。
・子音を発音する時、口の中は続く母音の形(開き方)にする。
・子音から母音への移行時は、唇・舌などを素早く動かす(はじく)。
・語尾音節のあいまい母音の発音時、それに先行する子音の発音まであいまいにならないように注意する。

実際に歌う時のタイミングの注意点として、重要な単語のアクセント音節の有声子音の前出し、というのは今回の「マタイ」でのもうひとつの課題です(もうひとつは「良い発声」です)。もともと「母音の発音がオン・ビート」ということは、三澤先生もかなり前からおっしゃっていたことですが、フィッシャーディースカウの歌い方を例に、特に重要な単語についてこれを行う、というのは昨年の「ヨハネ受難曲」演奏会直前の練習で初めて紹介されました。有声子音の前出しの訓練としては、例えば「マーメーミーモームー」を最初は同音程で、子音を半拍または1/4拍前に出す、などと試してみてください。それが出来たら次は「ドレミレド」などと音を変えて。この時に音はどこから変れば良いでしょうか。自分の経験では普通の4声のコラールだと、少なくとも1/4拍(=16分音符長)は有声子音を先行させるべきです。苦手な人は機会を見て復習しておいてください。